✔ 1つの企業に勤め続けるのはリスクなの?
✔ 大企業を辞めて転職するなんて勇気が出ない
正直、大企業を辞めるのって勇気が必要ですよね。
せっかく受験競争や就職競争を勝ち抜き、
大企業の社員というステータスを手に入れたのに大企業を辞めて転職するなんて、
これまでの努力が水の泡
だと感じてしまいます。
✔ 大企業に勤め続けるリスク
✔ 大企業を辞めて転職するリスク
✔ 大企業を辞めれば得られること
✔ 大企業に勤め続けるリスクを減らす方法
多くのメディアでは、次の説を唱えることが多いですよね。
- 今の時代に1つの会社に勤め続けるのは危険
- 転職してキャリアアップを目指すべき
きっと働く人の多くが、「楽しく生きたい」「幸せに生きたい」と思っており、その手段として働いていることと思います。
そのなかで、大企業を辞めて新しいキャリアを築くことが、幸せを掴むための最善策なのでしょうか?
少なくとも私はそうではないと思います。
「大企業に勤め続けるリスク」と「大企業を辞めて転職するリスク」を天秤にかけ、冷静に判断することをおすすめします。
大企業に勤め続けるリスク
まず初めに、大企業に勤め続けることのリスクについて考えてみたいと思います。
- 早期退職やリストラ
- 職場環境の悪化
- 断れない転勤・異動
早期退職やリストラ
こちらの記事でも書いていますが、大企業でも次の事例の通り一生安泰とは言えません。
- 富士通(間接部門社員の配置転換)
- みずほFG(早期退職者の募集)
- キリンHD(早期退職者の募集)
トヨタ自動車でさえも「終身雇用は崩壊している」と言っているように、これまでの日本に根付いた考え方は変わろうとしています。
万が一、1つの企業に勤め続けた挙句、
50歳ごろに人員整理に遭った場合、次の転職先など見つからないでしょう。
大企業しか経験したことがない50代の社員が外の会社へ行って同じような待遇を期待することもできません。
職場環境の悪化
これはどこの会社で働いていても起こり得ることですが、
上司のパワハラや同僚間のいじめなど、その職場で働くことが辛くなった場合、1つの会社でに勤め続けていると「転職」というカードを切るのはハードルが高くなります。
手に職を持っていさえすれば、働く環境は問いません。
ちょっとした職場環境への不満で、簡単に転職することができないのも、大企業に勤め続けることのリスクと言えるでしょう。
断れない転勤・異動
多くの大企業に共通して言えるのは、転勤の頻度が多く・転勤範囲が広いことが挙げられます。
なかには転勤のエリアが限られている職種もあるでしょうが、いわゆる「総合職」という大企業のキャリアでも最も上のランクで仕事をしている場合は、急な転勤や地方勤務を強いられる可能性は拭えません。
>>【関連記事】入社配属が僻地勤務だった大手インフラ勤務の私が都会で働きながら思うこと
「大企業の社員」という権利を持ち続けるにはこうしたデメリットも飲み続けなければいけません。
大企業を辞めて転職するリスク
大企業に勤め続けるリスクの一方で、大企業を辞めて転職することにもいくつかのリスクがあることに間違いありません。
- 年収が下がる
- 充実した福利厚生を失う
- 社会的信頼が下がる
- 職場の環境悪化
年収が下がる
厚生労働省が公表している雇用動向調査(2019年度)の結果では、転職をした際、前職の賃金と比べ「増加した」割合は34.2%、「減少した」割合は35.9%、「変わらない」割合は27.9%となっています。
転職した人のうち3割は収入アップ、3割は収入ダウン
確実にキャリアアップが可能で、将来の年収アップが見通せるのなら良いですが、やはり年収が下がると生活水準を落とさなければならず苦労をすることに間違いはないでしょう。
充実した福利厚生を失う
大企業に勤めていれば、例えば次のような福利厚生を享受して生活することができます。
- 社宅や家賃補助
- 各種保険の割引
- 提携施設の割引利用
- 食費補助 等
特に家賃の実質支払額を抑えることができる社宅や家賃補助、自動車保険の団体割引などを考慮すれば、年間数十万円手取り額が増えていることでしょう。
こうした福利厚生が無くなるのは想像以上にリスクが大きいはずです。
社会的信頼が下がる
「大企業の社員」というステータスは、あらゆる場面で効果を発揮します。
例えば結婚や恋愛。
婚活パーティーや婚活アプリなどでは、名の知れた勤務先の名前を記載しておくだけでアピールになります。
「年収〇〇万円以上」や「上場企業限定」と男性側の参加条件を求める婚活パーティーもあります。
結婚をする際も、「大企業勤務」である方が相手方のご両親の受けも良いでしょう。やはり、「大企業=安定している」というイメージがありますからね。
その他、ローンの組みやすさにも大企業社員であるのは効果を発揮します。
人生の最も大きな買い物である住宅ローンも、大企業社員の肩書があれば審査の通りやすさは言うまでもありません。
職場の環境悪化
転職して上手くいく場合と上手くいかない場合があるように、職場環境も同じように、もしかすると悪化するかもしれません。
職場環境は、そこで働く人によって大きく変わりますから、実際に働いてみなければわからないものです。不確定要素が多いことには留意が必要です。
>>【関連記事】あなたの職場は大丈夫?レベルの低い職場の特徴とすぐに辞めた方が良い理由
大企業を辞めて転職すれば得られること
前の章では、大企業を辞めて転職することのリスクについてご紹介しましたが、大企業を辞めて転職することで得られることは何なのでしょうか。
別の会社の働き方を知れる
一度転職して複数の会社のは働き方を知ることができるのは非常に良い経験です。
転職することへのハードルが下がる
「大企業」というブランドは、一度捨ててしまえば何も失うものはありません。
大企業を辞められない人は、自身のプライドや見栄を守るために行動ができないという人がほとんどではないでしょうか?
転職を一度でも経験することで、次のことが得られるでしょう。
- 転職の進め方
- 自分の市場価値
- 会社に頼らない生き方
手前味噌ではありますが、「やらない後悔よりやって後悔」という言葉もあるぐらいですからね。
大企業に勤め続けるリスクを減らす方法
大企業に勤め続けるリスクについては前述したとおり、次のリスクがあります。
- 早期退職やリストラ
- 職場環境の悪化
- 断れない転勤・異動
このうち、2つめの「職場環境の悪化」については、会社員として働いている以上つきまとうリスクですし、3つめの「断れない転勤・異動」については、大企業へ入社することを決めている人にとっては想定の範囲内のことであり、既に許容されている方も多いことでしょう。
職場で必要とされる人材になる
1つめのリスクである「早期退職やリストラ」の可能性を限りなく下げるには、会社で、職場で必要とされる人材になることが何よりも大切です。
職場から必要とされる人材=役割がある人材です。
ある程度出世する必要がありそうですよね?
>>【関連記事】そこそこ出世したい人は「出世できない人の共通点」を知っておくべき
経済や会社が変化する中で生き残っていくには、場合によっては、手に職を持ったスキルのある中途入社の人材とも戦わなければいけないかもしれません。
もう一つの収入源を作っておく
いざという場合に備えて、大企業という安定した給料をいただけるうちに、収入源を増やしておくのは必須です。
万が一、今勤めている会社を辞めなければならなくなった場合を想定し、収入源を増やしておくのは最も最適なリスク分散ではないでしょうか。
具体的には次の対策が考えられます。
- 投資による配当金収入
- 副業による事業所得
- 結婚しているなら共働き
投資による配当金収入
銀行の預金金利が0.001%という超低金利時代です。仮に100万円預けても年間10円しかお金は増えません。
そんな時代だからこそ、ということもあり配当金が手に入る投資を始めてみるのもおすすめです。
高配当株投資であれば、税引後利回り3〜5%が達成可能です。仮に100万円を投資すれば年間3〜5万円の収入を得ることができます。
銀行預金に頼るより、圧倒的に効率良くお金を増やすことができることが明らかですよね。
ただし、株式投資は投資先の会社の業績を定期的に確認する手間は生じますので留意が必要です。
副業による事業所得
副業は、「ストック型」と「フロー型」という2つの種類に分けられます。
それぞれの特徴や具体例について、次のとおりお伝えしていきます。
■ストック型の特徴
お金を稼げるようになるまでに時間がかかるが、正しい知識と経験を積めば雪だるま式に収益が増えていくもの。
上手に運用すれば、放っておくだけでお金を稼ぐことができます。
代表例で言えば、ブログ運用やYouTubeでの情報発信があてはまります。
■フロー型の特徴
ストック型と異なり、自分が働けばすぐに成果ができますが、基本的に自分が働いた時間相応の対価が得られるビジネスとなります。
代表例で言えば、アルバイトや内職があてはまります。
ストック型 | フロー型 |
---|---|
・アフィリエイトブログ ・YouTubeでの情報発信 ・noteなど有料メルマガ ・写真やイラスト販売 ・投資 |
・アルバイト ・ポイ活 ・内職 ・製品販売 ・せどり(転売)※ |
※せどりは知識と経験次第では働いた時間以上の対価を得られる可能性がありますので、見方次第では「ストック型」と言う人もいると思います。
日中の大部分を会社勤め(本業)に費やすサラリーマンは、ストック型の副業を始めることをおすすめします。
実労働=収入となるフロー型の副業は、年齢による体力の衰えや、怪我などの身体の不具合によって継続できなくなるおそれが・・・
その点、ストック型の副業はパソコンやスマホがあれば続けることがでる利便性も備えています。
収益を生み出すまでに時間がかかるという難点はありますが、コツコツと続ければ結果は出るはずですし、何よりフロー型の副業では得られることのない金額の収入を得られるチャンスも転がっています。
結婚しているなら共働きを続ける
結婚しているなら、是非共働きを続けましょう。
結婚して1つの世帯を賄っているのであれば、共働きをすることだけで実質的に複数の収入源が確保されることになります。
子育てなど家庭の都合はあるかもしれませんが、扶養内でも良いのでパートナーが専業主婦(主夫)を避けることが安定への一歩です。
以上、大企業に勤めていても『果たして1つの会社に勤め続けいて大丈夫なのだろうか?』と不安になることもあると思います。
ですが、安直に転職を考えるのではなく、今勤めている会社に引き続きお世話になりつつ、1つの会社に勤め続けるリスクをカバーしながら生きることもできるはずです。
そんな思いを込めてこちらの記事を書きました。